デリシャスタイム

ただ感情の隆起した部分をここに詰め込んでるだけです。

岩井俊二作品、現代っ子の心に打ち上がったのか、否か。(打ち上げ花火〜 個人的感想を述べる。)

さて

「打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか」

見てきましたよ。

 

まずいろいろと言いたいことがあるんですが、これは岩井俊二作品だったんですね。全く知らなかった。

最近ではアニメ、漫画の実写化が多いですが、これは真逆。

実写のアニメ化である。 そのことは知っておいていただきたい。

まず私も岩井俊二作品に触れることなくして20歳を迎えた若者ですので、岩井俊二のことは知っていたのですが、作品の色合いや、作品自体のテイストなんてものは全く持って知らない。 ただ、ちょっと髪の長いドクターコトーくらいにしか思ってなかったよ。 ほら、似てるでしょ?

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そのことを前提にお願いします。 

 

 

何も知らないからこその新鮮さ

まずこの作品、割とプッシュされてる。 一番でかいところで行くと、声優が広瀬すず菅田将暉。 更に主題歌が最近人気の米津玄師とDAOKOの『打ち上げ花火』と若者の興味を惹くものにしようとしてるのはとても顕著に見えるだろう。

映画館にも若者が多かったイメージだ。(そんなには埋まってなかったけど。)

 

この作品はアニメ映画ということが割とネックであった。

アニメ製作会社SHAFT西尾維新作品の化物語や、ニセコイなど、独特な角度から描かれるキャラクターたちが代表的だ。

そして、透明感のある作画に、ちょっとエロスティックなアングル。

この作品にSHAFTはあっていると私は思う。

 

この作品はタイムリープものの中でも過去に自分が見た作品として、『ミッションエイトミニッツ』に似ている。

その作品でもこの打ち上げ花火〜でもそうだが、同じ時を繰り返すということは、見てる側は同じシーンを2回も3回も見るということだ。

見る側は同じシーンが続くと退屈してしまうというのは言わなくてもわかるだろう。

ただ、その問題点をどのように回避するのかが重要となってくる。

ただその問題点はさすがSHAFT、独特な角度からのキャラクター描写、いわゆる「シャフ度」によってうまく退屈させないようにしている。

 

ただ自転車乗ってるシーンがCGってとこだけ、そこだけ。

 

 

広瀬すずを褒めたい。

広瀬すず、やっぱり声がいい。 ドラマに出てくる広瀬すず、映画に出てくる広瀬すずについては一段気にしたこともない。

しかし、スクールオブロックというラジオのガールズロックスというコーナに出てくる広瀬すずの声はすごく好きだった。 なんというんだろうか、あの独特な言い表しにくいこえ。

 

それが今回声優としてこの作品に出た時、これだ!と言わんばかりのハマりっぷり。

キャラクターは中学生であるが、他の中学生とは違って、大人さというか、悪女的なずる賢さがあるというか。 とにかくそんなキャラにドハマリしてる。

たぶん広瀬すずは小悪魔。 演技に出ちゃうんだきっと。

 

 

 

結局打ち上げ花火はどこからみたんだよって話。

 

タイトルのパンチラインはとてもすごいと思う。

 

「打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか」

んでこのタイトル回収はいつすんのかって思いながら、そこを念頭に置きならが見てたんだけど。

 

「打ち上げ花火を横から見たら平べったい」なんて中学生の発想から物語は始まっていくのだが、結局どこから見ても丸いって結論だ。当たり前のこと。

 

でもこの映画は違った。 この映画は打ち上げ花火を横から見たら平べったい世界が存在するのだ。

つまり

最後にきっちりとしたタイトル回収をしてくれるような簡単な作品ではなかった。ということだ。

結論

打ち上げ花火を下から見ようが横から見ようがどうでもいい。

人とは違う場所から物事を見た時、実は同じ景色ではなかったりするかもしれない。というメッセージ性を自分の中でこじつけました。

現代っ子(私の)心には刺さりました。 

 

 

めでたしめでたし。