私は何者であるか A Greatest Problem
あなたは何者で何がしたいのか、何をすべきなのか、何が向いているのか。
しらない。
僕はその答えを知らない。
ずっと知らないで生きてきたし、そのままであることがもはや答えとなっている。
そこまで苦しみや辛さを伴う努力や経験はしていないし、なに不自由なく暮らしてきた。たぶん。
だからこそ。だからこそだ。
自分はどんな人間でどんなふうに生きてきて、自分だけのストーリーを語れと言われたら語れない。
それがあまりにもつまらなく、退屈だと感じてしまうからだ。自分の人生を映画化すれば1時間映画の中で面白いシーンはほんの数分程度で、あとはずっと退屈なシーンかもしれない。だし、小さい頃の記憶が驚くほどに希薄だ。
世の中のコミュニティは多様であるし、社会はその中で自由に発言して、発信することを望んでいる。
嘘である。
社会は自分を隠して隠して臨機応変に、人によって態度を変えつつ、仮面をかぶりつつ、何者かに変身しながら生きていくことを望んでいる。これが真実だ。
世の中にはあまりにも負の感情をさらけ出す場所が少ない。まさに自分がこれだと思える場所が、居場所が少ない。というかないと言ってもいいかもしれない。
だから、僕たちは自分の気持ちをはっきり言えている音楽や、映画や、小説や、漫画や、芸術や、それらすべてのカルチャー的影響力に憧れを抱く。
自分の本当の気持が言える。どんなことを言ってもいい、合うたびにまた会いたくなるような人間関係をあなたは持っているか。
あなたが何者であるか。
それを証明してくれる存在がいるかいないのか。
人生にとって気づきにくいが大きな大きな問題だ